《MUMEI》

「次は〜、


翔太から椎名に。」


「翔太さんからすか?」


「俺じゃ不安か?」


「いえいえ!!光栄っす!!」


「お前の課題は簡単。


得点力を身に付ける。」


「…はい。」


やっぱりか、みたいな顔してる。


ま、椎名も自分自身の弱点わかってたってことかな。


「心配すんな。


俺が教えてやるから。」


「…はい!!」


「で、次は村木に恭介から。」


「…はい。」


声が小さいな。


村木はいつもこうだ。


「村木。お前はロングに関しては俺の次に上手い。


けどな、特殊なシュートに関してはまだまだだ。


まぁキーパー始めて1年足らずのヤツにしてはマシだけどな。」


「はぁ。」


「だからお前はランニングシュートとか、背面シュートとか、あとループだな。


とにかくリズム崩してくるシュートに強くなれ。」


「はい。」


「おっけ。じゃあ両サイドとポスト、あと千秋には僕から。」


「はい!!」


「日高と関谷はサイドシュート強化。


あとシャトルランで椎名の記録を越せ。」


「え!?


椎名のシャトルランなんぼすか?」


「176回。」


「…マジすか?」


「マジマジ。」


まぁ…


高校標準記録考えれば176なんてかなり凄い記録だけどね。


僕はもっと上だけど。


「沖。お前はどんな体勢からでもシュート打てるようにひたすらシュート。」


「はい!!」


わかりやすい課題だと思ってんな?


…けど、僕は容赦しないよ?


「そして千秋。」


「はい!!」


「お前は全体的に身体能力が低すぎ。


このままじゃとてもハンドはできないよ。」


「…はい。」


「これからはシュート外す度にペナルティ与えるから。


キツくなると思うけど…


赤高が強くなるにはお前の力が必要。


だから頑張ってくれ。」


「はい!!」


「おっけ。これで全員だね。


1年生は少しでも早く試合出れるように頑張って。」


「はい!!」


「よ〜し。


あっ、先生からも何か課題あります?」


安本(先生)さんはハンドのルールも知らないからな。


特にないと思うけど、一応聞いとこ。


「…そうだな。じゃあ全員テスト平均以上で。」





「なっ…」


「なにぃ〜!!?」


おぉ!!
全員がハモった…


安本さん…


そうきたか…

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