《MUMEI》 すると白い手袋はめた左手を、運転手はましろの前に出した。 「えっ?もしかしてお金ですか?」 運転手は前を向いたまま、首を横に振りましろが持っているチケットを指さした。 「あぁ〜チケットですか。」 ましろはチケットを前を向いたままの運転手に渡した。 運転手はチケットを受け取ると、じーっと見てから懐にしまい、バスのドアを閉めた。 ましろは前から2番目の窓側の席に座った。 前へ |次へ |
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