《MUMEI》 赤い瞳「お前の眼の色、キレイだな。」 リュウヤの家に向かっていると、ふいに聞かれた。 「そうか?」 「あぁ、キレイな赤色だ。」 赤色か・・・・自分の瞳の色も記憶喪失のせいで覚えてないみたいだ。 「赤か・・・・・」 「?どうしたんだ、・・・・・あっ!そうか。お前、記憶喪失だから自分の瞳の色、覚えてないのか。」 「あぁ、」 どんな感じだろうか、赤い瞳って。 「もうすぐ湖に着く、そこで見てこいよ。」 俺の考えてる事、よく分かったな。 「お前って結構分かりやすいよな。」 「?」 どうゆうことだ? 「考えてる事、ほとんど顔に出てる。」 「マジか?」 「マジで。」 リュウヤに言われなかったら分からなかったな。 「あと少しでつくからな。」 「じゃあ走るか。」 そう言って俺は走り出した。 「あっ、オイ待てよユウリ。」 彼らはまだ知らない。あの赤い瞳の意味も、少女の正体も、これから起ころうとしている事も・・・・・。 物語は彼らの居ない所で動いている。ソレを彼らが知るのは、もう少し後の事。 前へ |次へ |
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