《MUMEI》

俺は
ちっとも動かない
妹を見ることが
出来なかった


死んでしまったと
認めるの怖かった…


だが何分か経つと
妹は
何もなかったように
立ち上がったんだ。


だがそこに
妹の面影はなかった。


爪は伸び先が刃物のようになり、牙が生えていた。


妹は俺を見つけるなり、ゆっくり近づいたんだ。


「由々壬(ゆゆみ)…。」


妹の名前をそっと呼んだ時、妹は素早い動き俺を掴まれ押し倒したんだ。

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