《MUMEI》

そして、放課後。
玄関から瞳が走ってくる。

「はぁ、はぁ・・」
「ご苦労さま」
「ご苦労様じゃないですよ、何やってたんですか?」

滝はずっと職員室で瞳の担任と話しこんでいたらしい。

「別にいいじゃないか。能力者はそうそう了解得られないんだから」
「そういう場合じゃないでしょう!あなたは一応部外者扱いなんですから!」

普段学校に来る者以外は部外者である。
と、滝も昔高校生だったのだから知っていると思って瞳は問いかけたが・・・

「担任に承諾を得て何が悪い」

あっさり開き直った。


滝と瞳は一旦滝の通っている事務室へ行った。

「さて・・・まずは仲間になる一歩。書類を書いてもらおうか」
上司に会っていた。

「この人は?」
瞳も何もかもが初めてで、さっぱりわかっていない。

「上司。俺達の身元引受人であるリーダーといおうかなんといおうか」
「その辺でいいんじゃないか?」
上司も納得したようだ。

「書きましたよ、これでいいんですね?」
瞳は上司に紙を渡した。

「ふむ・・・18歳高校生・・・」

若い年齢は能力が高いといわれている。

「いいだろう。瞳に一通り説明したか?」
上司は滝に座ったまま目線を向ける。

「あ、はい、一応はしましたが」

「ふむ。では私から一言言うが・・・」

滝も少し緊張している。

「無理はするなよ?」
腕を組みながら話した。

「え?上司、それだけでいいんですか?他になにか・・・」
滝は戸惑いを隠せない。

「私は部下を信用している。他に言葉はない」
上司としてのプライドか、ただの格好付けか。

「はい!全力尽くして頑張ります!」
「お前・・・いいのかそれで」
「偉い人には従いなさい」

「ははは!滝よりもしっかりしてるじゃないか!」
滝は半ばあきれ半分だった。

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