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《MUMEI》 欠点後ろから見ると､相手の欠点が良く解る。 コーナーへの突っ込みは鋭いが､ブレーキングからバンクさせた時､無駄にバンクさせ過ぎて失速している。 膝を擦れば速い訳ではない､仕方なく擦ってしまうものだ。 なのに､膝を擦る事に意識し過ぎている様に見える。 おまけに立ち上がりのアクセルのタイミングも遅い。 （せっかくのフルバンクが台無しだぞ！そこからビビらずアクセルを開けろ！） フルバンク時のグリップは最高だ。 アクセルを開ける事でレールが出来たかの様なグリップを体感出来る。 それを口で説明してやりたいが､そうもいかない… ただ､立ち上がりの加速には目を見張るものがあった。 立ち上がりで､じわじわと離されていく。 （何なんだ､この加速は!? マシンの差がこんなにも違うのか!?） 次のコーナーはキツいヘアピンだ。 ギアを２速に落とすと､そのままタコメーターの針が落ちていく。 ここは辛抱し､出口での立ち上がり。 ここから長めのストレートだ。 俺は目一杯アクセルをひねった。 前へ |次へ |
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