《MUMEI》

「おっはよォ、あれ、何やってんの?」


「あ、いっくん。手相見れるんだって!中里くん。」


「へえ、見て見て。」手を出す、いっくん。

「オッケ」


キャア!!騒ぐ女の子。

「な、何よ。」
「ど〜したの?」
ビックリするいっくんと中里くん。


「手ぇ持ったわ!!手ぇ持ったわ!!」
「今まで、女の子のは手ぇ持って見てなかったのに〜!!」


ドキッとする中里くん!!
「あら〜、いっくんって女だったっけ?」
赤くなる中里くん。


「ま〜とぼけて。」


「ばっかばかしい!!も〜いいよ、手相なんて!!」
怒るいっくん。


「わ〜!!怒るとこが、また怪しい!!」


「下らない!」
教室を出ていく、いっくん。


「おい、中里。追わなくていいのかよ!」


「ふ、ふん!全く下らないよ。」


「いっくんは、野球仲間なんだぜ!円陣組んで、エールだってやってんだ。」
「手ぇぐらい持ったって、どうってこたね〜んだ!!」

中里は、わめいた。

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