《MUMEI》
カイルの想い
「眠れないのですか?カイル様。」


煌が、声をかけた。


「ああ、煌。そうだな、眠れないな。」
カイルは、苦しそうに呟いた。


「少し、軽くしてあげましょうか?私の力で…。」


「いや、この想いは、凛にしか消せないから…煌にも渡せないよ。渡したくない。」


煌は、ふっと笑って、「カイル様は、大人になられましたね。大切な人に巡り合われて…」そう言った。


「そうかな?」


「はい、煌はそう思います。」


「でもな〜煌。あいつさ〜、何にも分かってね〜んだよ。無防備でさ、その癖、誘うような色気あるしさ…。」

煌は…カイルを抱き締めて、優しく頭を撫でた。


カイルは 煌の胸に顔を埋めて泣いた。


その時、俺はの〜天気に、イビキをかいて寝ていた。

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