《MUMEI》 ◇◆◇ それから幾月かが経った、ある夜の事。 四方を帳に囲まれた中から、産声が上がった。 生まれたのは女子。 だが一人ではない。 赤児は、双子であった。 瓜二つの容姿を持つ、二人。 だがこの双子が、とんでもない事の引き金となってしまうであろうなどとは、神夜も竹千代もまるで思ってはいなかったのである。 ◇◆◇ 前へ |次へ |
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