《MUMEI》
ありふれた日常
また、いつもと同じ朝が来た。変化なんてない。
毎日同じような時間に目覚め、同じ建物に通う。
辛いとは思わなくなった。退屈と思ったのはいつからだったのかも忘れた。

「おはよう、薺!」

「おはよっ、奏。」

友達の風琉 奏(フリュウ カナデ)と挨拶を交わす。
奏は誰にでも優しく、誰からも好かれる存在。
私も奏は好きだ。
唯一信頼できる。
後は全て上辺の付き合い。勿論悟られないようにしている。学校という建物の中では、自分を造る。
自分というキャラクターの性格、表情を決め、それをプログラム通りに行う。
それが、学校で過ごす、私という存在。
決められたことを行うことは苦ではない。

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