《MUMEI》 駆け引き一瞬にして車内の空気が張り詰める。 さすがに大きく出過ぎたかと、美樹の表情にも不安の色が見て取れる。 「あの…私…」 謝った方がいいと思い、精一杯絞り出した美樹の声を掻き消したのは、本多の意外なリアクションだった。 「ふ…っ」 「え?」 「あ〜っはっは!まさか私に駆け引き吹っ掛けてくるなんて! あんたいい度胸じゃない?」 「す、すみません…」 先程までの緊張感とのギャップの激しさに、一体どうしたのかと美樹も洋平も困惑している。 「別に謝る必要はないわ。私あなたみたいな勝ち気な子好きよ?」 「あ‥ありがとうございます…。」 「よし。じゃあ教えてあげる。」 本多は葛原について話し始めた。 前へ |次へ |
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