《MUMEI》

昼休みに、真夜ちゃんに、編み物を教わるいっくん。


「ここがこう…なるでしょ?そしたらクサリ編みで…」


「ふむふむ、なるほど…わかんない。」

真剣な、いっくん。


と、その時、サッカーボールが、いっくんの頭を直撃!バコッ!


「ヒェッ…」


「ゴメ〜ン。」
走ってくる、ディビー。


「ひえ〜!!いっくん!ちょっとなにしてんの!?もしかしたら、あ…編み物だったりして…」


「もしかしなくたってそーよ!ふん!」


「ディビー、アメリカ帰るんだって?」


「あ、それで僕に、編んでくれるの?」


「自惚れんじゃないの、でも…もし、あたしの事が…あの…」


「自惚れんじゃないの!ま、僕は、いっくんに振られたけどさ。」


「僕の人生は、僕の物なんだ、他人の力じゃ動かないさ、じゃね。」


「へえ、しっかりしてんな。」


「中学1年と3年じゃ随分違うのね。」
と真夜ちゃん。

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