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《MUMEI》 愛月◇◆◇ 翌朝の事。 「では‥宜しくお願い致します」 「はい、畏まりました」 夕凪がそうっと赤児を腕に抱くと、浅葱は深々と頭を下げた。 「わぁ、いもうとさん？」 「ええ、そうよ」 夕凪は鈴音が姉さながらの表情をしている事に微笑した。 浅葱は徐に踵を返そうとし、ふと動きを止める。 「申し訳ありません、一つ‥お願いしたい事が」 「はい、何でしょうか‥？」 「胡蝶姫様が神楽とと関わりあるという事は、くれぐれも内密にして頂きたいのです」 夕凪が頷くと、浅葱は今度こそ大内裏へと戻るべく踵を返した。 ◇◆◇ 前へ |次へ |
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