《MUMEI》

でも僕が一人で買い集めるペースじゃ、とても追いつかない…。


誰かに手伝って貰わないと!……林檎が底をついたら僕の家族が殺されちゃう…!!



僕は、そんな一心でジャイアンに泣きついたんだ…。



「頼む!理由は聞かないでくれ!

…どうか!…僕を助けると思って、手伝っておくれよぉ!」



だけど――……ジャイアンは……



「なんで、このオレ様がお前の言う事を訊かなきゃならないんだ?」


「そんなぁ、ジャイア〜ン!」


「まぁ、手間賃として“福沢諭吉”の顔でも拝ませてくれたら、考えてやらんでもないがな…(笑)」



僕は暫し考える――…。

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