《MUMEI》 チビたちが駆け寄ってきた。 自然に笑みが零れる。 おれはいつもこいつらに力を貰ってる。 「な〜、姉ちゃんさ、みっちゃんのカノジョなんだろお〜??」 コウタが、おれの服の裾を引っ張って言う。 「違う違う、あんなバカなのが彼氏の訳ないじゃん」 おれが笑って答えると、 「お〜、姉ちゃんゆーねぇ!! …まー、その通りだけど!!」 コウタも笑って答えた。 …戻ったら、お仕置きだな。 と、 「でもな、」 ひそひそ声でそう言って、コウタがつんつんとおれの裾を引いた。 「ん??」 おれが屈むと、コウタはおれの耳元に口を寄せて、 「…でもな、みっちゃんって、空手してるとき、ちょーカッコいいんだぜえ」 と、ささやいた。 驚いてコウタの顔を見ると、コウタはキシシ、と笑って、 「オレが言ったって、ナイショね!!」 と言うと、マサキたちの元に駆けて行った。 …コウタは、マサキに次いでのイタズラ小僧。 かわいいとこ、あんじゃねえか。 …戻ったら、あいつの好きな唐揚げでも作ってやるか。 前へ |次へ |
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