《MUMEI》
貧乏リスト
「いてぇな…」
頭を擦りながら、書類を見ている。


「またかい?最近、多くないか?」


「ええ、そうなのよ。こっちも、出来るだけ審査して、通さないようにするんだけどね〜。」


「貧乏リストに、載る奴は、余程だよな。救えない奴ばかりだ。」


…人間って奴は、108の煩悩を持ってるから、それと、いかに付き合うかで己の人生決まっちまう…欲望に打ち勝つ、己に打ち勝つ。


人間は、弱い生き物だからな…間違った道に行く事だってある。


でも、その時に どうするか?どう考えるか?で、道は別れるんだけどな…。


「あら、貧ちゃん 偉く真面目な事言うじゃない?…でもね…」


弁天は、自分のお尻に、張り付いてる貧乏神の手を掴んで、捻り上げた。


「イテテテ…ちえっ、減るもんじゃないだろ?ケチ!」
手を擦りながら、貧乏神は言った。

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