《MUMEI》

「糞ぅ!なんで僕はこんな事してんだよ!!」


僕は失意と憤りに、思いきり地面を蹴りつけたんだ。



――…すると、その時……。



「…どうしたの?…スネオさん………。」


僕を後ろから呼び止める優しい声があったんだ…。



振り向く僕を見つめていたのは、おさげ髪の可憐な少女だった…。



「――…しずか…ちゃん…?」



彼女との遭遇は、暗闇に覆われた僕の心に射し込む一筋の光だった。



みるみるうちに僕の眼に涙が溢れ――…


「…うわああああぁ〜ん!!!」


…僕は彼女の足元に泣き崩れたのさ…。

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