《MUMEI》

「スネオさん?いったい何があったの?」


彼女は、心配そうに僕の背中に手を添えて気遣ってくれた…。



「――…しずかちゃん…!


…実は……………!!」


僕は、その優しさに思わず全ての苦悩を晒けだしてしまいそうになった。



だが―――…



「……い……いゃ…


……何でも無いんだ…………。」



僕はすぐに、吐露しそうになった悩みをグッと飲み込んだ…。



そんなことをすれば、アイツは僕の両親の命を躊躇いもせずに消し去るだろう…。

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