《MUMEI》
決意
「え……」

環さんはやっぱりすぐに理解できなくて、リアクションも微妙だった。

「ええ―――!!!???」

鼓膜をぶち破りそうな声で急に耳元で叫ばれ、10秒くらい何も聞こえなくなり、15分くらいずっとキーンという音がまとわりついていた。

「ほ…っ本当にそこにいらっしゃるんですか?」

「ハイ」

「さ、触ってもいいですか?」

「まだ大きくないですよ?」

「大きさなんて関係ありません!!」

環さんと早苗さんはほっといて、オレと有理は深刻な話へ……。

「……で?どうするつもりだよ」

「…まだわかんねぇ」

「今の早苗さんと話題の中心にいるお前がこんな風になったらすげぇスキャンダルだな」

「それが嫌なんだよ。早苗にはつらい思いをして欲しくない」

「きついだろうな……。どっちが叩かれるかな」

「……早苗だな。仮にも元春日有希だぜ。その上今の春日有希の双子の弟だ。女ってのは怖い生き物だから」

「嫉妬か……」

「でも早苗さんだってすごく男の人に人気ありますよ?」

突然、環さんが話に入ってきた。

「男は単純だから大丈夫だよ」

「あんまりそういう話も聞かないですしね」

「じゃあどうするんですか?」

すねたように環さんが言う。

「それは……」

「私、大丈夫ですよ。有理がいるから。有理が戦うって言うなら私も戦うし、逃げるって言うなら逃げるわ。有理さえいてくれれば、また子供もできるし、なんだって乗り越えて行けるような気がするの」

有理が珍しく顔を赤くさせていた。

それを見てオレがにやっと笑うと、有理は照れて軽く殴ってきた。

「流理、オレ決めた」

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