《MUMEI》

私の足は自然と聖夜の元に向いていた


聖夜は、今は社会人で、毎日工場で働いている


職場の上司や同僚にも恵まれているし


家には、優しい家族もいる

しかし、私には一つだけ気がかりな事があった


それは…


「聖夜さん、クリスマスの予定は?」


「家族で過ごしますよ」


「恋人は?」


「いませんよ」


(何で、いないのかなぁ〜、聖夜、かっこいいのに)

私がいつ様子を見に来ても、聖夜に恋人がいない事


それが私には気がかりだった


私が聖夜に植えたのは、愛の種だっただけに、いつも不思議だった

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