《MUMEI》

「お疲れした〜。」


「はいお疲れ〜。


気を付けて帰れよ〜。」


練習が終わり、ユキヒロは学校を後にした。


(猪狩…)


自転車に乗り自宅へ帰るユキヒロ。


その頭の中は、


さっきの男…


猪狩圭吾のことでいっぱいだった。


(猪狩…


あいつ…


いや…、


まさか…な。)


ユキヒロは不安を覚えていた。


猪狩圭吾という男を…


知っていたからだ。


(もうあんな思いはしたくない…


クロさんが来てくれて…


俺たちのコーチを引き受けてくれて…


大会にも出た。


そして夏の大会では優勝を目指してるんだ…


猪狩…


俺は同じ過ちは繰り返さない。


俺はもう…


逃げない。)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫