《MUMEI》

ぐったりする俺を貢は丁寧に洗ってくれて、でも洗ってる内にまた抱きあって躰を繋げて。
風呂出て着替えた後もいちゃこらしながら抱きあっていた。
「天気も良いしどこか遊びに行こうか?」
「いい、こうしてたいから」
コアラみたいにぺったり張り付いて何度も俺からキスをする。
「聖すっかり甘えん坊だね」
「うん、甘えん坊だもん」
「昔から聖は甘えん坊だからな、覚悟しといた方がいい」
「!―――り、陸ちゃ……」
気がつけば部屋の入り口に佇む兄、陸ちゃん。
仲直りしなってマンションを出て行ってくれてた訳で…。
俺は慌てて貢から離れようとしたが貢にがっちり抱きしめられていて離れられなかった。
「ちょっと、みつぐ…」
「何今更照れてんだか、めいっぱい穴広げられて喜んでたり、チンチ〇突っ込まれてあんなに激しくよがって腰なんか振りぬいてくせに」
「―――へ……」
「もう終わりかと思ったら風呂場でもいちゃこらしやがって、全く若いって羨ましい…」
恐る恐る見上げると貢は視線を反らせた。
「――貢…、気がついてたな?」
「ごめん…、そうゆう約束だったから…」

「―――陸ちゃん…、どーゆう事…」
俺は貢から離れ陸ちゃんに近寄る。
「いや、本当に聖、可愛いかったよ、弟なのが残念で残念で、ね、長沢君、やっぱり一回で良いから聖抱かせて欲しいんだけど」
「なっ!!」
すると後ろから貢にギュッと抱きしめられた。
「絶対にダメです!
聖の入り口は俺専用ですから、見るだけなら幾らでも構わないんでそれで我慢して下さい」
「み、見るだけっておい、貢?――――やっ!」

ふわりと抱えられベッドに降ろされ
「もうムリ〜!やっ!…あ〜ん!」
「ムリじゃない、まだ5回は出来るし」
「長沢君本当に?凄いなあー、じゃあ見せて貰おうかな」

抵抗したのは最初だけであっという間にトロトロになった俺。


陸ちゃんに見られてる恥ずかしさに余計感じちゃって、貢も本当に俺の中で5回イった。

気がつけばまた夜になっていて、携帯には日高からメールが20件も入っていて…。

俺はやっとの思いで送信する。


『貢なんか気にしないでどんどん遊びにきて』




とんでもなく絶倫の恋人と変態な兄を持ってしまった可哀想な俺。

凄く幸せだけど、
やっぱり結婚は良く考えてから決めようと
……思いながら俺は意識を手放した。

END

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