《MUMEI》

全力疾走して白戸から離れる。

結局、部室に戻ることにした。



部室から明かりが漏れている。

(誰かいるんじゃん。)

中に入ろうとしたその時、後ろから抱き寄せられた。

口は手で塞がれてしまう。

長い指先は白戸のものだ。


「…………?!」

「すみません副部長、今入れないんです。」

白戸は私しか聞こえない音量で囁いた。
僅かな隙間から見えたもので理解できた。

……卜部と鬼久保君がキ、キキキキキ キスをしていたのだ。

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