《MUMEI》
乙矢18歳
時計を是清は気にしていた。

「……12時。
お誕生日おめでとうごさいます。」

是清は深々と頭を下げた。

「誕生日だったっけか。」

クリスマスイベントで毎年忘れかける。
去年はストールを貰った。

……二郎にあげてしまったが。

「仕事明けだから何も用意無いけど、これくらいはあったよ。」

コンビニケーキを出してきた。

「……必死さが伝わる。」

急いでいたのだろう、中で形が崩れている。

「……明日、仕切り直しさせて下さい!」

その場に是清は崩れ落ちた。

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