《MUMEI》

二階建ての
小さな木造の学校


車は門を通り、透明なドアが開いたままの昇降口前に止まった。


「ましろさん、つきましたよ。」


「はい、ありがとうございます。」


ましろはシートベルトを外した。


「担任の先生がもう少しでくるはずなので、車から降りて待っていましょう。」


「はい。」


ましろと朝香は、車から降りた。


「原中ましろさんですよね?」

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