《MUMEI》 「出来杉くん!ありがとう!ありがとう!…うっうっ!」 僕は彼の右手を握り、感涙にむせび泣いた。 「泣くなよ、スネオくん……僕らは友達じゃないか…(笑)」 彼は左手で僕の肩をポンと叩きながら励ましてくれた…。 その手から伝わってくる体温が、とても温かかったのを覚えている――…。 ――…グスン… 「…出来杉さん、ありがとう…。 …私からもお礼を言うわ。(笑)」 しずかちゃんも出来杉くんの温情から元気を貰ったようだ。 そして彼女は立ち上がって叫んだ――…。 「さぁ!皆で力を合わせて林檎を集めなきゃ!(笑)」 「…………うん。」 僕は、しずかちゃんの笑顔から勇気を貰ったんだ――……。 前へ |次へ |
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