《MUMEI》

「私が吸血鬼だからです。私も暴走したあかつきには今以上の力が発揮されるでしょう。」


「どんな時に暴走するんだ?」


俺は真剣に聞いた。


「喉が渇きすぎ、我を失った時だと思います。

私は暴走したことがないので分かりませんが、吸血鬼の人生のうち1回以上はなるそうです。」


「絶対なるのか?」


「はい、たぶん…。」


俺は綺嘉を見た。


綺嘉は血を吸うのを止め、すやすやと眠りについた。

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