《MUMEI》 信じる理由〜歩視点〜 栄実は俺の言葉を聞いた後、目線を下に降ろし、きゅっと下唇を噛みしめた。 そんな栄実からポツリと言葉が漏れる。 「なん・・・・・で そこまで言えるの・・・?」 栄実は、こちらを見ずに質問を投げかける。 「栄実のこと信じてるから」 俺は、その質問にキッパリと答える。 栄実は、驚いた様子でこちらを見上げる。 まだ出会ったばっかりだとか、そんなことは関係ない。 友達だなんて思ったことないって言われて、悲しいと思った。それは確かだ。 でも、一緒に居て目の前で笑う栄実を見て 麗羅チャンの話を聞いて涙を流す栄実を見て ・・・・・信じるなって言われても信じたいと思う自分がいる。 信じられる人間だって胸張って言える自分がいる。 信じる理由なんてそれだけで十分だと思った。 前へ |次へ |
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