《MUMEI》
救援へ
〔場所名 セルト洞窟〕
洞窟内に入ると物音だったものがちゃんと聞こえるようになってきた。
「ファイア!!」
洞窟の奥がかすかに明るくなったかと思うと
「ドサリ・・」
何かが倒れる音がする・・
「ぐるぅ・・」
「ふぃ〜・・倒せた。倒せた。」
どうやら入り口からそれほど遠くない場所で誰かが戦っていたようだ
「おぉ!まさに冒険だな。」
「・・はしゃぎすぎだろ」
聞こえてきた音に興奮気味の狩月。
「だってよ〜〜」
「この洞窟は初心者多いからな〜友人探すにはもってこいかもな」
「そうか・・やっぱ同じくらいのレベルの人のほうがいいか・・」
二人が話しながら奥へ向かっていると先ほど聞こえた声が聞こえた。
「うわぁあああああああああああああ〜誰か助けてくれ〜〜・・」
かなり切迫しているようである。二人は顔を見合わせ
「行くか!」
「当たり前じゃん!恩を売る大チャンスってね。」
薄暗い洞窟内を疾走して行く。琴はこの洞窟の地形を熟知しているようで先行して走っていく。
「この辺のはず・・っておっと!!」
「ドン!!」
洞窟内は当然薄暗い・・突然飛び出して来た魔法使いと琴はぶつかった。
「あいてて・・ってそれどころじゃなくて〜〜〜追いつかれ・・」
「伏せてろ!!」
ヒュ!っと鋭い呼気とともに、魔法使いが走ってきた方向へと矢を放つ。
放たれた矢は淡い光を纏い飛んでいく・・その微かな明かりによって琴は敵の数を判断したようだ。
「7、8匹か・・なにやってんだか・・」
数が結構多い。まぁ何とかなるかと弓を構える。
「助かった〜・・・」
ほっと安堵した様子の魔法使いに慌ただしい足音が聞こえたようだ。
「後ろからも来てるぞ!!気をつけてな」
「いやあれは味方だ。」
そう言いながらも矢を連続で放っていく琴。矢は次々と命中してはいるが暗いため、外れている矢も多い。
「だ〜数ばっか多い!!」
3匹は倒したようだがついに接近戦の間合いになる。
「少し下がるぞ!」
と後ろを確認した瞬間だった・・また魔法使いに人がぶつかった。
「何だよ〜今度は!!」
「いてて・・敵は何処だ?」
狩月が到着した。
「狩月!速く前出てくれ!」
「へ?しょうがね〜な!!援護しろよ!!」
かなりノリノリな様子で琴の前に突っ込む狩月
剣を抜くとマミーに斬りかかる。

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