《MUMEI》

いち早く倉庫に着いた椎名。


ガラッ!!


急いでいた。


ユキヒロたちを待たずに倉庫を開ける。


そこには、


「何してんすか猪狩さん!!」


「…椎名。」


やはり猪狩たちと1年生の姿があった。


「何でこんなことするんすか!?」


「何で…?


お前わかんね〜のかよ。」


「わかんないっすよ!!」


「どうする?」


「ど〜せこいつもハンド部だしやるか?」


「…そうだな。」


椎名に近づく猪狩。


「猪狩!!」


「…」


「先輩…」


皆が駆け付けてた。


「猪狩!!お前いつまでこんなことやんだよ!!」


「ユキヒロ。俺は教えてやってるんだよ。


お前が上に立ってる限りこのチームに未来はないってな。」


「ふざけんな!!」


「…ただの腹いせだろ?
猪狩。」


「…久しぶりっすね、翔太さん。」


「自分がキャプテンになれなかったのが悔しいから腹いせでやってるだけだろ?」


「…そうかもしれないすね。


あんたたちが俺をキャプテンにしとけば、


今ごろこのチームは全国行ってますからね。」


…2年前。


才能に満ちあふれた選手が赤高ハンド部に入った。


猪狩圭吾。


彼は入部から1年後、
赤高ハンド部を自らの手で潰すこととなる。


これは、


赤高ハンド部廃部から、
復興へのお話。


とりあえずこの話のスタートラインとして、


古田翔太。


彼の高校最後の試合へと遡る。

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