《MUMEI》
「禁句」
「海〜〜!!一番乗り!!」
砂浜のすぐ側まで馬車で乗り付け・・る前に馬車を飛び降りてごまは海へ突撃。
「一番乗りは渡しません!!」
なぜかそれに反応したのはアルトレア将軍で・・
猛然とダッシュしていく二人。
「・・・アルトレアさんって、なんかイメージ違うね。」
「ソコのアヤシイ人に毒されたのかなぁ。」
私の呟きに同調した清。
ドゲシ!!
「海は反対方向だよ?清・深緑。」
・・・突然隣に居た清が馬車から消えた。
「「禁句を・・」」
ロアさんとハンディングさんがぽつりと呟いた。
ん?式夜ちゃんが何か怯えた目をしてる。
ドシャ・・
あ、清発見。随分遠くに・・海とは反対側の道に転がってる。
「な・・何すんだこのアヤシさ満点怪力ゴリラ騎士っ・・」
うわっ!!
彩詩様まで消えた!!
「ねぇ、清。そこの岩塊抱えて海水浴か・・・私オリジナル全身マッサージか好きなの選ばせて上げるよ。」
ゴキゴキゴキ・・
彩詩様・・そんな風に指ならしちゃ・・
「・・・・・・」
あ、清が固まってる。
「どっち?」
にっこり。
「す・・すいませっ!!」
「謝って済んだらこの世に罪は無いんだ!!このピ――――――」
・・・・私は、何も見て無い。聞いて無い。
あの彩詩様が・・
「・・彼、随分はしゃいでるなぁ〜空まで飛んで。」
「そ・・そうだな。」
「・・・」
なるほど、あれは清が一人で遊んでるんだぁ〜・・
うん、そうに違いない。
でもなんでだろうな・・背筋が寒いし、式夜ちゃんが震えてる。
「ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ・・モウイワナイカラ・・ゼッタイイイマセンカラ・・」
・・・?
式夜ちゃんが虚空を見つめて・・

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