《MUMEI》

「スネオくん…。何を言ってるんだい。気にするなよ…(笑)」


彼は僕の前を走りながら、振り向いて笑った。



その後ろ姿が、僕の涙で滲んでいる…。


「僕は本当にいい友達を持って幸せだよ!」


僕は溢れんばかりの感謝の意を彼に思わず叫んだんだ――…。





――………すると………



「気にすること無いって言っただろ……?」





彼は、そう言い返すと…






…徐々に走る速度を落として…







…歩き始めた…。






「出来杉くん………?」



僕も彼の後に追いついてしまい、走るのを止めざるをえなかった――………。

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