《MUMEI》

嬉呂巴は血の匂いを味わっていたのか、俺には近づいてこなかった。



息が乱れ、疲れてきた頃始めてみる景色に出た。


そこは木が生えていなく、大きな円の形をした広場のようになっていた。


「ここは…。」


俺は立ち止まり呼吸を整えた。


「愁浪さん、もう走るのは止めたんですか?」


嬉呂巴を見ると、呼吸は乱れていなく疲れていないようだった。

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