《MUMEI》
宵軍
群から零れ落ちてみよ、天下を手に入れられる、

そのカーブをきかせたとこで爪先をぴんと伸ばせ、

昇れば世界を掌握しよう、その百メートルに満たないものだ、

あすこまではお前は支配者、全てを足の裏で踏み付ける、

光に塗れた閃光へ、上を見上げて傅いて、

ホロリホロリ脆い声で打たれてしまうか、

月を指令に打たれてしまうか、

眉間の辺りに鉛を打ち込まれてしまうか、

そんな名月には闊歩出来ない、

上を見上げて赦しを乞えば、下を見下し身を崩す、

口々に靜かに罵る夜風を鳴咽してやり、

手榴弾で橋を破壊させて終いたい、

爆風を、破片を、眼球で刻んでみたい、

最後の一段では地中深く息づく兵隊に成り下がる、

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