《MUMEI》 蓬田は、バレーを選択していたらしい。 バレー部の連中は当然うまいけど、 青木も結構上手いな。 …金原が、少し苦手な感じか。 準備運動の円陣バレーで、大体の運動能力を把握した。 まあ、蓬田もそんなちっせえ方じゃねーし、普通にスパイクは打てるかな。 ―…おれは、勝負事は何であろうと『勝つ』のがポリシーだ。 「かなめ、取れないボールは、あたしに任せてね!」 バレー部の山崎がおれに言った。 「今日は気合が違うからさ、任せとけ!!」 おれが答えると、みんな目を丸くした。 「…どうしたの、かなめ」 「熱でもあるんじゃ…」 口々に言い始める女子達。 「だいじょーぶだって!!…いいから、任せとけ」 ピィィ――ッ!! 主審の笛が鳴る。 …ゲーム開始だ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |