《MUMEI》 「………!!」 相手のチームは、動けない。 今のおれのサービスエースで、12−2。おれ達のチームがリードしてる。 「…ほんとに、どうしたの!?」 「かなめ、すごーい!!」 チームメイトが駆け寄ってくる。 「えーっと…心境の、変化…??」 まあ、間違ってはいないよな。 おれが答えると、 「でも、今のサーブ、男子のみたいだったよ!!」 無邪気な声で、山崎が言う。 …少しギクッとした。 「なんだ〜、こんなに上手いなら、早く本気出してくれれば良かったのにー」 「はは…」 笑って誤魔化す。 よく考えたら、おれ男だし―… …これって、反則になるのか…?? おれは、反則とかそーいうのが大ッ嫌いだ。 …ちょっと、力抑えよ… 昨日走ったから、実は筋肉痛だし。 そう決めて、エンドラインに立った。 前へ |次へ |
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