《MUMEI》 その日、夕御飯の支度で、台所に立つ私に、息子が、まとわりついてきた。 私は、包丁を持っているからと、息子にテレビを見てるように告げた。 息子は一旦は、私の傍を離れたが〜私の気づかぬ内に、傍にいて〜まな板の上にある、ハムに手を伸ばしていた。 ハムは息子の大好物であった。 私は、まな板の上に、息子の小さな手がある事に気付かず、ハムを包丁で切った。 ザクッ…!「ギャァ…ァン」 息子の悲鳴で、慌てて見ると、まな板の上には、小さな小指が、第二関節の所から、切れて落ちていた。 前へ |次へ |
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