《MUMEI》

紫吾は具合が悪いのか、地面に座り込んだ。


「飛角さん、大丈夫ですか?」


『あぁ…ちょっと気持ち悪いだけだ。』


塁羅は心配そうに紫吾を見たとき、地面に落ちている注射器を見つけた。


塁羅は注射器を赤紫色に包み、宙に浮かばせ自分の手元に運んだ。


「飛角さん、これが刺さったんですね?」


『あぁ…そうだ…。』


紫吾は本当に具合悪そうだった。

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