《MUMEI》

「い!家に――…?」


「そうさ…(笑)

…まぁ、じっくり考えることだね…(笑)」



僕の身体は、カタカタと震えていた――…。



――…“じっくり考えろ”……。


彼はそう言いつつも、僕に選択の余地を与えるつもりなど毛頭無いことは、すぐに解った。



「…じゃあ……。

…僕のことは、これから“キラ”様と呼んでくれよ………クククク…。」


彼はそう言い残して去っていったんだ…。



「――…キ……ラ……?」



彼は去り際に僕の肩をポンと叩いていった――…。


その手から伝わる体温が、とても温かかったのを覚えている――…。

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