《MUMEI》

「蓮邊さん大丈夫ですか?」


塁羅がしゃがみ込もうとした瞬間、お腹に綺嘉の手が刺さった。


『塁羅!綺嘉何やってんだ!てめぇ吸血鬼の血の他に何か注入したのか?』


「いいや。ただ上級吸血鬼、嬉呂巴の血を入れただけさ。」


『上級吸血鬼…?』


「蓮邊さん…。」


綺嘉は下を向いたまま、塁羅の腹から手を抜いた。


塁羅ははお腹を抑えたまま、地面に膝をついた。

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