《MUMEI》

「いけない、しまって!」

焼き菓子を僕のスカートの中にしまう。


「おい、時間だ。」

扉が開き、低い男の声が聞こえた。

「ちゃんと……言った通りにするんだよ!」

菓子の人は僕に向かって囁いた。
いい人だ、この焼き菓子がどうなるのかは分からないけどこの短い間に優しさは伝わったと思う。

引きずられて扉が閉まる音が聞こえた。



……というより、扉の向こうに何があるのか、怖過ぎる……。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫