《MUMEI》

長い時間放って置かれた。

アイマスクは特殊でベルト製で一人では開けれず、見えないのが余計に怖い。
防音のようで外部の状況は把握できない。

その場に横になり、踞った。床はフローリングのようだ。
ひんやりしている。
僕が履いているのはスカートみたいで、裾を触ると何重にも重なっていた。
腰まで切り揃えられた髪は今までにないくらいにさらさらになっている。



「………………」

氷室様……、僕はどうすればいいのですか。
一人で見知らぬ場所に居ると涙出そうだ……。

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