《MUMEI》

右肩を押さえ
走り逃げるましろ…


バットを
振り回しながら
追ってくる龍成


「あっ!」


ましろは石につまづき、派手に地面に転けた。


足を捻り、立ち上がることが出来なかったが、地面を這いながら前に進んだ。


「転んでくれて、ありがとう。」


龍成は走るのをやめ、歩いてましろに近づきながら優しく言った。


追いつくと共に、後ろからましろにバットを振り下ろした。

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