《MUMEI》
「―――ダチだろ?
俺達……」
「―――
……――――
そうだな、そうだ…」
「俺さ、おまえらの事これでも気にかけまくり?――やっぱさ、
どっちも好きだからさ、いっつも笑ってて貰いてーつうか?」
テーブルにあったピスタチオを口に入れながら裕斗は視線を惇に向け
「俺も身内結構ごたついててさ、その事惇になんの気なしに話したんだ、
そしたら惇も話てくれだして…、
――全く俺なんかよりヘビーな人生送りやがって…、
パニック持ち位なりそうなのめっちゃ納得したっつーか…」
「うん…」
裕斗は立ち上がり冷蔵庫からビールを出し、また戻って来る。
「隆志に言ったら嫌われんじゃねーかってスゲー悩んてたぜ?
スッゲーお前惇に愛されてんの、マジでムカつく位」
「は、なんでムカつくんだよ」
ピスタチオを取り俺も口に入れる。
「ははっ、そりゃームカつくじゃん、俺だって惇の一番でいたいもん、まあ意味は違うけど」
「……ふん」
「――びびった?
惇に聞いて」
落ち着いた笑顔を俺に向けながら尋ねてくる。
「びびんねーよ」
「はー、びびりまくって俺に泣きつきたくなってたの誰だ?
つかおかげで惇俺に頼りだし?
びびられてんの内心察してお前に頼れなくなってんじゃないか〜?」
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