《MUMEI》
気が付けば・・
「ところでさ、友録してもいいかな?未だに0なんだよねぇ〜」
あはは〜と笑いながら握手を求めてくる。
「もちろんです、ぜひお願いします。」
握手しようと手を出す狩月だがスカっと避けられてしまった。
困惑顔の狩月にデコピンを入れるとボンカーは得意げに
「隙だらけだぞ?前衛君。もっと緊張感を持たなきゃね〜ダンジョンの中なんだからさ。」
あっはっはと何故か高笑いを始めた。
「うわぁ・・性格悪!!大人気ない!22の癖に!ダメ人間!!」
とりあえず思いついた軽口を言うと向こうも、
「年上に対してその言い方はないんじゃないかな?」
と言った感じである。どうやら二人とも馬が合うようでじゃれている。
「おい。」
琴が声をかけるが二人は会話に夢中のようで聞いていない。
「おい!!」
さっきよりも大きな声をかけるがやはり聞いていない。
ドゴッ!ガス!いつもの癖で軽く拳が飛んだ。
「痛いぞ!!なにすんだよ!」
ギン!と睨む。
「いきなり暴力はいけないとおも・・いませんよ?だから怒るなって」
あはは・・と、とりあえず笑っているボンカー。
「お前ら・・・いい加減にしろ〜〜!!周りをちゃんと見ろ。」
いつの間にか三人の前には十数匹のモンスターが。
「な・・いつのまに!!」
真顔で驚いているか狩月をとりあえずモンスターの方へ蹴飛ばす琴。
「お前らが馬鹿話してる間にだ!!とっとと前に出ろ!!」
うんざりしているような声を出す琴。フェアリーライトの効果が切れていないことを確認しつつ弓を構えなおす。
「んじゃ戦うか。」
のほほ〜んと言うボンカー。すでに狩月はモンスターからの攻撃を回避し防御し反撃しと大忙しな状況である。

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