《MUMEI》

息子の気持ちを知った主人は、私を受け入れると言ったそうだ。


「実は…今日二人が、貴女に会いに来ているんですよ。」


「え?…まさか…」


「この先の歩道橋の上で待っています。さあ、行ってあげて下さい。そして、思いっきり抱き締めてあげて下さい。」


私は、担任の女性に頭を下げると全力で走った。

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