《MUMEI》

愁浪は紫吾の顎を思い切り上に殴った。


綺嘉は刀が刺さったままの、塁羅を地面へ蹴り飛ばした。


塁羅は地面ギリギリで宙で止まり立ち、綺嘉が降りてくるのを待った。


綺嘉はすぐに降りていき、塁羅に飛びつき長い爪を肩下に突き刺した。


「いっ!……蓮邊さん、どうぞ僕の血を吸ってください。気が済むまで。」


塁羅は優しく言い、目を瞑った。


綺嘉は何の躊躇いもなく、塁羅の首筋に思い切り噛みつき血を吸い始めた。

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