《MUMEI》 ◇◇◇ そういえばさっき── 信玄さんが お茶を淹れに戻って行った時── 暖簾の向こうに ちらっと見慣れない人を見つけた。 あの人── 誰‥?? ほんとに ちらっとしか見えなかったけど‥ 笑顔が眩しい 黒髪の男子。 見た目から考えると── 同い年位だよね? 高1ってとこかな──。 でも‥ 昨日まではいなかったみたいだけど‥。 「ゔーん‥」 桜餅を食べながら‥ あたしは その男子の事が気になってた。 最後にお茶を飲んでたら‥ 厨房から 話し声が聞こえてきた。 何話してるんだろ‥? 会計しようと思って── いつもの通り 厨房に向かって声をかけた。 そしたら出て来たのは‥ 「‥ぁ」 さっき厨房にいた あの男子だった──。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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