《MUMEI》

「1本行こ〜!!」


試合が進む。


翔太はセットの展開から、パスを回す。


「サイド上がった!!」


椎名が上がる。


(こいつ今日初めてサイドやったくせにわかってるな…)


翔太から椎名。


椎名から猪狩へ。


猪狩のロング。


「ナイッシュー!!」


点差は広がっていた。


後半残り10分を切ったところで、


24対17。


やはり赤高がリードしていた。


「ナイッシューです猪狩さん!!」


「おせ〜んだよカス。


もっとガンガン上がって来い。」


「はい!!」


「いや、椎名。


多様すんな。


ゲームメイクは俺がする。


点差を考えても焦る必要はない。」


「あ!?


俺がシュート打つのが一番いいに決まってんじゃないすか!!」


「秀皇が見てんだぞ!!


明日の試合でお前にのマーク厳しくなったらどうすんだ!?」


「関係ね〜だろ!!


俺の力信用してね〜のか!?」


「そうじゃね〜よ!!」


「お前ら試合中だぞ!!」


「…悪い。」


最終スコア30対22。


赤高。


準決勝へ進む。


(俺がキャプテンならもっと…)

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