《MUMEI》

お人形がいつものようにふかふかのベッドで女の子と眠りについていた、誰しも寝静まるある満月の晩のことです。


窓に溢れた蒼白い流れ星の閃光と共に、
とても美しい妖精が現れました。


「今晩は、お人形さん、
私は流れ星の妖精。
貴方のお隣りで眠る女の子のお願いを聞き付けてやってきました。

貴方を人間にしてあげましょう、ただし、条件があります。

この世で一番輝く花を見付けることです。

それまでは貴方の手足はお人形のままです。」

そう言って妖精は光の中へと消えて行きました。

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